当院の治療アプローチ
今日の診断・治療への提唱
この分野で今日一般的に行われているのは、質問形式の病名診断と薬物療法です。症状を抑えるのみで、完全な治癒を求めないスタンスと言えます。このような治療的関りは患者さんにとって十分なものでしょうか?
私は当院を訪れる患者さんが必要としていることは、「病気が治癒し、その結果としてQOL(生活の質)が向上することである」 という理念の基に診療に携わっています。
病気の治癒が病気になる以前よりも質の良い生活をその患者さんにもたらすこと、を念頭に置きながら私の全ての治療技法を駆使していきます。 最初からそのための診断を行うことが肝要なのです。つまり治せる診断をすることこそが大切なのです。
治療方法と一体でない診断は役に立たない診断であり、単なるレッテル貼りとなってしまうので患者さんにとって害をもたらすものです。
自分の病気は治らないとあきらめている方は当院にご相談ください。
診断・治療へのアプローチ
プロセスを重んじた縦断的診断をする
今日では、精神科・心療内科においては、DSMⅣやICD10などの質問紙形式の病名診断と薬物療法を行うことが、より一般的である。しかし、このような診断に基づいた治療では実際には治癒率が低く留まってしまう。それはこれらの診断が疾患の本質を突いていないからである。生育歴、現在の生活環境、身体状態、人間関係がその人の生き方や物の考え方に大きな影響を及ぼし、病気の発症やその在り方を決定付けることは否めない。この事実から考えても、質問紙形式の病名診断がいかに表面的であるかは明白であり、それに基づいた薬物療法が十分に効果を発揮しないことは明らかである。
では、より多くの人が治癒する診断と治療とはどのようなものか。それは、患者自身の生まれてから現在までの個人的及び社会的要因を吟味し将来の人生を見据えた診断と、それに即した適切な治療であると、私は考えている。その人の心身両面の状態とそれらをとりまく環境の過去・現在・未来を、時間経過と共に多角的にとらえることこそが重要である。過去に於いてはどんな問題が有り、現在はどのように生きにくいのか、それらを解決して将来どのような人生を送りたいかが問われなければならないのである。
様々な治療手段を持つ
例えば、「授乳中だから服薬したくない」という患者さんが来院すると、以前は、精神療法のみで治療をすることになるが、それだけでは治療者としても心細いものがあった。しかし、最近ではこんなとき、即座に血液検査をして、健康状態と栄養状態を見ることにしている。授乳中は鉄欠乏、蛋白欠乏など様々な栄養障害を持つ母親が多く、それらを改善することで各種の精神症状が消失する。(分子整合栄養医学的アプローチ)
女性の患者さんの場合、子供を預かって、キックボクシングによる運動療法を処方することで、精神症状が軽減することもしばしばである。(運動精神療法)
不登校ひきこもり、職場不適応、うつ病、パニック障害、アダルトチルドレンを疾患の根底に持つ患者さんは、デイケアで集団精神療法、運動療法などを受けることで、回復を早めていくことが可能である。(集団精神療法)
さらに、精神症状以外の疾患でも、栄養療法、運動療法、集団精神療法は様々な効果を上げている。
この世には、薬物療法以外にもそれと同様の効果があり副作用が無い素晴らしい療法が存在する。私は、患者さんにとって良いと思われる治療法は、医師としての知識と良識をもって率先して試みるべきであると考えるし、この考えには当院に通院する患者さんの多くが賛同して下さっているものと確信している。
治療手段
一般診療
診察と薬物療法(西洋薬・漢方)
【日本東洋医学会認定 漢方専門医の資格を有す】
集団精神療法
ショートケア、ナイトケアの中で各種集団精神療法を行います。
対象:AC、アルコール依存症者とその家族、引きこもり、不登校、思春期問題を抱える家族、うつ病、職場不適応、等
運動療法
一般診察の中で個人レベルでの運動精神療法を処方します。
さらにナイトケアのスケジュールの一部として、院内に設けられたキックボクシング・ジムで集団レベルでの運動精神療法を受けることができます。
【認定スポーツの資格を有す】
栄養療法
分子整合栄養医学による栄養アプローチで、精神的症状及び身体化・行動化された症状からの回復を助けます。
食原性低血糖症、栄養障害によるうつ病、ナイアシン(ビタミンB3)欠乏症、潜在性鉄欠乏症、消耗性疾患(癌、その他の慢性疾患など)の栄養療法など
こころの治癒支援コンテンツ
症例・改善例を交えた運動・栄養・行動などの療法の効果やメカニズム、一般的な診断・治療の問題点と当院のアプローチの違い等、こころの治癒を目指す皆様を支援する情報をドクターが解説。内容は動画でもご覧頂けます。